災害は何の準備もなしに急に発生します。そんな災害に出くわした際に、ペットを飼われている方に降りかかる大きな問題があります。それは、家族であるペットの安全と安心の確保です。
災害時に、避難所に行ったとしても人の支援物資はあるもののペットの支援物資はありません。また、避難先には犬や猫などが苦手な人やのアレルギーを持っている人もいます。
そんな緊急な事態でも大切な家族であるペットを守るための防災準備を知っておくことで冷静に対応をすることができます。
本記事では、ペットの安全を守る防災準備についてとペット災害管理士に事前に相談しておくことを解説しましたので、ぜひご参考ください。
防災準備がなぜ必要なのか?
前もって防災準備をすることは、非常に重要なことです。
なぜなら、災害は突然やってくるため、前もって準備をしておくことで、災害が発生した際に冷静に対応をすることが出来るからです。
また、防災準備をすることで緊急事態であっても食料や水の備蓄により安心感を得られたり、避難経路や避難場所の確認などの適切な行動の選択をすることが出来るようになるため、生存率を向上させることができます。
防災準備をしている状態での災害と、事前に防災準備をしていない状態での災害では不安感も大きく違ってきます。
これらのことから、防災準備をしておくことは身の安全と安心の確保のために必要なことだと言えます。
ペットの安全と安心を守る4つの防災準備
災害時、多くの場合は避難所に避難をしますが、その時に支援物資として準備をされているのは人に対する食事やモノばかりです。
そのため、大切な家族であるペットを守るためには、「ペットのための防災準備」をしっかりと計画しておくことが大切となります。
ペットの安心と安全を守る防災準備についての抑えておきたいポイントを4つにまとめました。
食料と水の備蓄
まず、防災準備として重要になるのがペット用の食糧や飲料水の備蓄です。
人の食料や飲料水だけでなく、ペットの分も加味した食料と水を備えておきましょう。食料は賞味期限に注意をして定期的に入れ替えることがオススメです。
また、缶詰や乾燥フードなどの長期保存が可能な食料をいくつか準備しておくと安心です。
ペットの医薬品と応急処置キット
災害時に避難所に避難した際、いつもと環境が異なるためペットに身体の不調が起こることや、予期せぬ怪我をする場合もあります。
そのため、ペットの医薬品と応急処置キットの準備もしておくと安心です。ペットが普段使っている医薬品がある場合は、ペットに合わせた医薬品の準備もしておきましょう。
また、ペットに緊急の健康問題が発生した際は、すぐ応急処置を行う必要があります。
怪我や出血、突然の病気などに対処するための基本的な医薬品や応急処置キットはそろえておきましょう。
ペットのキャリアやリード
災害時には、ペットを安全な場所に避難させる必要があります。
キャリアやリードがあれば、ペットを安全かつ簡単に移動させることができます。避難場所や避難所での管理や安全確保に役立ちます。
また、災害時は人と同様ペットも混乱やストレスを生じる可能性があります。そのため、キャリアやリードは適切なサイズのものを用意し、日ごろからペットに慣れさせておきましょう。
ペットの身分証明書や写真
ペットの身分証明書や写真をコピーしておくことも大切です。
災害時には、飼い主とペットが別れ離れになることがあります。身分証明書や写真を持っていれば、ペットを識別しやすくなります。特に避難所などでの再会を助けるために重要です。
また、ペットの身分証明書や写真を持っておくことで、ペットを見失ったり盗まれたりした場合に、警察や動物保護団体に報告する際に役立ちます。身分証明書にはペットの識別情報や飼い主の連絡先が記載されているため、迅速な連絡や返還が可能になります。
ペット災害危機管理士とは?
「ペット災害危機管理士」は、災害時におけるペットの安全と保護に専門的に対応する資格や訓練を受けた専門家のことを言います。
ペット災害危機管理士は、災害時にペットを安全な場所に避難させるための計画を立てることができます。
また、災害時にはペットのための避難所が必要となります。ペットの避難所の運営とその管理も行っています。
災害発生時には、救助活動が必要となることがあります。これは、人だけではなくペットも同様です。ペット災害危機管理士は、ペットの救助活動に参加し、ペットを安全な場所に避難させるための支援も行っています。
災害時は飼い主とペットが離れ離れになることもあります。その際に、ペットと飼い主が再会できるような支援や手配なども行っています。
ペット災害危機管理士に事前に相談しておくこと6選
ペット災害危機管理士は災害時のペットを守る対策に関して専門的な知識を持っています。
ペットを飼われている方は大切なペットを守るためにもペット災害危機管理士にいくつかのことを事前相談をしておくと安心です。
ここでは、ペット災害危機管理士に事前に相談しておくことを6つ紹介していきます。
ペットを含めた避難計画について
ペットを含めた避難計画とは、災害時にペットの安全を確保し、効果的な避難を行うために重要です。
犬、猫、小動物など、異なる種類のペットがいる場合には、それぞれに適した避難計画を立てる必要がありますので、それぞれのペットの特性について考えた避難はどうしたらいいのか?を相談しましょう。
相談して教えてもらった内容については、文書化し、家族全員が理解しやすいように情報をまとめた避難計画書を作成することで家族間での意思疎通がスムーズになります。
また、避難計画は一回作って終わりではなく定期的に見直し、更新する必要があります。ペットの健康状態や状況に応じて避難計画を調整し、最新の情報を反映させることで防災へとつながります。
避難所や施設の情報提供
地域のペット可の避難所や施設のリストについての相談もしておきましょう。
このリストには、ペットを受け入れる避難所や宿泊施設の名称、場所、連絡先などの情報が含まれます。また、基本的な施設の情報だけでなく避難所や施設の特徴や受け入れ条件についても相談します。
例えば、どの種類のペットが受け入れられるか、どのようなサイズのキャリアやリードが必要か、ペットの健康証明書が必要かなどです。
災害時は道路状況も様々です。そのため避難所や施設への交通手段やルート、駐車場の場所などのルートについても確認をしておきましょう。
ペットの健康管理のアドバイス
ペットの健康管理のアドバイスを聞いておくことは、災害時にペットの健康状態を最大限に維持し、安全を確保するために重要です。
緊急時に必要な医薬品は、どんなものが必要なのかなど、ペットの持病やアレルギーに対処するための医薬品や応急処置キットで準備をしていたほうがいいものを相談しましょう。
災害時にはペットの健康状態が悪化する可能性があるため、事前にどんな問題が出やすいのかを聞いておき、飼い主が前もって把握しておくことが重要です。
ペットの避難具や備品の準備
避難時に必要なペットのキャリアやリード、応急処置キットなどの備品を準備する方法や選び方についてアドバイスも受けることができます。例えば、
・リードと首輪のサイズ
・応急処置キットの中身
・食料と水
・おやつとおもちゃ
・ペット用の寝具
・トイレ用品
・身分証明書と写真
などがあります。
普段使っているもので良いのか、量はどのくらい準備しておけばいいのか、これらの防災アイテムはどこに置いておけばいいのかなど一通り相談しておくことでいざという時に備えられます。
これらの避難具や備品の準備について理解をすることで、災害時にペットの安全と健康を確保し、快適な避難生活を送ることができます。
ペットのストレスを軽減する方法
災害が起きた時、ペットの心理的なストレスは大きなものとなります。
そのため、避難所などでストレスを軽減するためにはどうしたらいいのかについてもアドバイスを受けましょう。
ペットがリラックスできる安全なスペース作りにはどういう配慮が必要なのか?ペットとのコミュニケーションはどのようにすればいいのか?食事と水分補給のタイミングはどうしたらいいのか?などを事前に相談しておくと安心です。
ペットと飼い主の再会方法について
災害時にペットと飼い主が別れ離れことがありますが、もし別れ離れになった際にはどう行動をすればいいのかについても相談をしましょう。
地域のペット登録システムやデータベースの活用方法や、ペットの写真や特徴の伝え方、マイクロチップの情報などについて相談をし、ペットとの再会がスムーズになるにはどうしたらいいのかなどを聞いておくと災害時に役立ちます。
これら6つのことをペット災害危機管理士に相談することで、様々なリスクを軽減でき、災害時にペットの安全を確保するために非常に有益となります。
防災士が監修したペット防災セットの紹介
本記事では、ペットの安心と安全を守る防災についてお話をしていきました。
防災をする上で、災害時にすぐに持ち運べる防災セットはペットの分も用意しておくとよいでしょう。
紹介する防災士が監修したペット防災セットには、
- 迷子札(QRコード付き)
- 折り畳み食器
- フードを新鮮に保つチャック付き袋
- 5年保存水
- 折り畳みペット用トイレ
- ペットシート
- うんち袋
- ペット用ウェットシート
- タオル
- 防災アドバイスシート
などが含まれています。一つのカバンにまとめられているので、持ち運びも便利にできるので、持っておくと災害時に役立ちます。
まずはペット災害危機管理士に相談をしましょう
急に発生する災害に備えて、大切な家族であるペットを守るためにもペットの防災について日々考えておくことは大切です。
防災のためには、専門的に予測などを立てて対策を行っているペット災害管理士に事前に相談をしておくことで万が一に備えることができます。
最愛のペットを守ることができるのは飼い主だけです。不測の事態でも冷静に対応できるように日々、ペットの防災についても意識を高めて過ごしましょう。
Originally posted 2024-03-11 20:00:17.